出会い

カメちゃんとの出会いは、今から遡る事30年程前。

今は亡き父が、道を横断中のカメちゃんを、車に轢かれてはいけないと思い拾って来た子だった。

当時は今みたいにインターネットも無く、カメの種類やオスかメスかも簡単に調べられるような環境ではなかったので、とりあえずは色は黒いから日本のカメなんだという認識だけで、小さい水槽を用意してガレージの入り口に水道があったから、そこにカメちゃんのお家を構える事にした。

それ以来小さいお家の中から、コトコトとカメちゃんの散歩する足音が僕たちの癒しになっていった。